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みなさんご苦労様です。建設業にとって年度末に向かうこの時期は、一年を通して忙しさがMAXになる時期です。忙しくなると気持ちが焦ってしまってヒューマンエラーが要因となるケガや労災事故が起こりやすくなるので焦る気持ちを深呼吸をして落ち着かせて安全にがんばりましょう。
様々な現場や得意先の会社が開催する安全協議会に参加して、労災事故を防止する為に災害事例の研究、実際の事故事例に対する対応策、事故防止に向けての新しいルールや施工手順の周知、現地での安全教育訓練などを行い、現場で起こる労働災害やケガの防止に努めています。
当社の月一回開催の安全教育会議や日々の報連相の場で安全に関する事は、クローズアップされて意思の統一を図っているが、技術面に関しては現場で教育する事が多く、当然ながら実際に「やって見せて、させてみる、指導する」が基本です。
しかし、技術とは身体で覚える事だけが技術では無く、知識を活かす技術もあります。技術知識とは、施工管理技士取得に必要な土木知識技術や測量技術などがあります。この技術知識を基本から再学習して現場で活用する目的で「技術向上協議会」を月1~2回程度開催し、技術的知識が根本にある現場技術の定着を目指します。
第1回は、「レベル測量」です。
高低差を計測する水準測量は、土木工事では頻繁に行う作業です。現状地盤の高さを計測して設計地盤高さとの高低差から掘削土量や残土処分量を計画したり、構造物の遣り方丁張の設置や舗装面に雨水が溜まらないように水勾配の計画など工事においては非常に重要な技術です。
一般的にレベルと呼ばれる測量機械を用いて、計測棒の数字を読みます。レベルを覗いて中心に見える数字を読む水準測量は、すぐにマスター出来る技術で新人でも出来るようになります。
しかし、簡単にマスター出来る為に落とし穴があります。ベテランでも高さを間違う事があり、もしも間違えた高さで構造物を施工してしまったら、想像するだけで恐ろしい結果となります。
水準測量の肝は、野帳と呼ばれる測量用手帳の使い方です。野帳は、測量を行う作業をする人は常に身に付けている手帳ですが、メモ帳変わりにも使われる為に仕事に慣れた人の中には野帳では無くメモ帳となっている人も少なくありません。
野帳にBS・FS・IH・GH・FH、測量ポイント、測量内容などの情報をレベルを使って計測する毎に記入する事がおろそかになり、数字の羅列となっている野帳をよく見ます。実際に数人の野帳がメモ帳になっていました。(笑)
今回の「レベル測量」は、基本がいかに大切で重要であるかを再認識できました。面倒くさいと思い数字の羅列になると時間をおいてから野帳を見返しても情報が読み取れず再度同じ場所を測量したり、野帳の数字で間違い確認ができるところを再度確認測量必要になったりと逆に時間を取ってしまう事があります。
「分かっているが、やらない。自分が分かるからやらない。」を失くすようにみなで決めました。現場技術は、経験の積み重ねで向上して行きますが、知識技術は自分が興味を持って調べて学習するか、必要に迫られて知識を得るかです。
現場監督官や現場管理者が持つ知識技術のスキルを実際に現場で作業を行う職人が知識技術を持った上で作業技術を活かした施工が出来ると品質と施工の信頼性が格段に増すと思います。育成した人材をより多く現場に送り出せれば技術スキルの高い施工でより一層元請や施主に喜ばれる事と思いますし、何より自分たちの一つ一つの仕事に誇りがもてます。(笑)
「工程管理(工程表)」の会では、経験に頼るばかりで無く、根拠のある数字とデーターの活用など改めて調べたりする事で見識が広くなりました。(笑)そのうちプログに詳しい内容を載せてみたいと思います。
非常事態宣言の解除まであと少しです。新型コロナ感染予防も年度末繁忙期も安全第一でがんばって乗り越えましょう。ご安全に!